Oおちこちの寺の金仏、金道具、釣鐘までも鋳潰して、御国を守る海陸の、軍の備えに宛つる世は、今眼のあたり迫り来て、多具理に成ります金山の、彦の命の御代と化り、下国民の持物も、金気の物は金火鉢、西洋釘の折れまでも、御国を守る物の具と、造り代えても足らぬまで、迫り来るこそ歎てけれ。

Oくに挙り上は五十路の老人より、下は三五の若者が、男、女の別ち無く、坊主も耶蘇も囚人も、戦争の庭に立つ時の、巡りくるまの遠からず、遠津御神の造らしゝ、御国を守る兵ものと、日本心を振起し、伊都の雄猛び踏み健び、厳のころびを起しつゝ、海往かば水潜しかばね山往かば、草生す屍大君の、御為に死なむ徒らに、閑には死なじ一足も、顧みせじと弥進み、いや迫りつゝム山の尾に、追伏せ散らし川の瀬に、追払ひつゝ仇軍、服従え和して浦安の、御国を守れ秋津人、現津御神と大八洲、国知食す天皇の、高き恵みに酬えかし、日本島根の神の御子。

Oやすみしし吾大君の高光る、天津日嗣の日の御子の、聖の御代の明らけく、大く正しぎ大御代は、都もひなも押並べて、恵みの露の隈も無く、草の片葉に至るまで、高き稜威を仰ぐ世の、六年の秋の末つ頃、四尾の山の佐保姫も、錦の機を織りなして、四方の景色の麗かに、牡鹿妻呼ぶ時もあれ、御国の光り照妙の、綾の錦の山里に、御国の母とあを雲の、雲路遙かに掻別けて、民の蚕飼の事業を、嘉し給ひて天降り坐す、大御恵を嬉しみて、遠き国より近きより、老も若きも押並ベて、御影を拝む国民の、道も狭きまで群集り、伊迎い奉る真心は、嬉し涙に紅の、赤きもみぢの柏手の、高き稜威を仰ぐなり。千早振神代も聞かず丹波路に、斯るためしもあら尊と、君の恵のあなかしこ、賢こき御代に生ひ出し、此上なき幸に大本の、神に仕ふる王仁が、御空を仰ぎ地に伏し、身の賤けきも打忘れ、心の限り身の限り、今日の行啓を祝ぎ奉る。Oまが津霊の猛き荒びに奥山の、紅葉の色も光り浅せ、鳴く鹿の声悲しくて、錦織り成す佐保姫の、頭も真白に成相の、山に連なる大江山、鬼の鼻より吹降ろす、冷たき風に遠近の、木々の稍も皆散りて、行衛も知らず真木の葉の、東の空に舞ひ狂ひ、狂ひ還りて四ツ尾の、山に黒雲天を蔽ひ、世の大本を見下せど、古き神代の昔より、隠れ坐したる艮の、神の稜威に退はれて、あと白雲となりにけり。Oけがれたる斯世の中を如何にせむ、誠の神の御教えを、家をも身をも打忘れ、朝な夕なに一筋に、心を尽し身を尽し、筑紫の果も東路も、至らぬ隈も無き迄に、教え諭せど食う物と、衣るより外に心無き、心卑しきけだものゝ、角振つ立て反対に、力限りに攻め来り、救ひの綱も切れ/\に、何と詮方なく斗りなり。

Oふる里に老ひたる母を振り残し、御国に尽す益良夫の、心の空は五月暗、暗き斯世を照さむと、千々に思ひを砕きつゝ、二十年余りて惟神、神の御教を伝へつゝ、治まる御代を待乳山、山郭公血も涸れて、呼ぶ声さえも暗の夜の、人の心の鞍馬山、深山に猛き狼の、古巣を潜り蛇むかで蜂の室屋に幾度か、投げ入れられて猶も又、針の蓆に居りつゝ、袖は涙の三瀬川、渡りあぐみし丸木橋、生命を掛けて渡会の、宮に坐ます皇神の、稜威に開けし大本は、斯世の中の大橋と、遠き近きの別ち無く、問ひ来る迄に進みしは、清き和泉の住の江の、神に仕えし生神の、小松林の勲功なり。「神霊界」大正六年十二月号

 Oこきうすき色は変れど紅葉の、聞えも高き高尾山、峰の木の間に照妙の、綾と錦を織り成して、世人の為に歌はれし、其装ひも夢の間に、寒き木枯し吹き荒び、元の姿もあらし山、嵐の跡の淋しさは、この世の遷り変り行く、神の誠の黙示なり。省み覚れ浮世人、世の行末も眼のあたり、花咲く春の来る迄、神の恵みに冬小森、心を尽し身を尽し、常磐の春の長閑なる、御代松こゝろ持てよ世の人。

Oえらまれし人のみ住める神の世は、戦ひも無く暗みも無く、苦しみ迷ふ人も無く、饑え凍えたる人も無き、天明けく地豊に、見る人毎に神心、曲津の潜む蔭も無し。齢も長く病無く、眼涼しく顔清く、現世幽界隔て無く、澄み渡りたる世の中に、残る身魂の楽しけれ。

Oてる妙の綾部の里の鬼村は、人が倒けよが斃れようが、我れさえ良けりや宵の口、酒呑童子のさかさまに、神の教も聞かばこそ、弱いと見れば人呑みに、因縁付けて酒買はし、貧しき家をば呑み潰す、鬼と大蛇の極悪の、本宮村ぞ憐れなり。Oあらたうと神の御教の深くして、斗り知られぬ味ひは、この世開けし初めより、今に至りて変り無く、千々に心を砕きつゝ、青人草を愛くしみ、陰に陽に守らいて、罪に穢れし空蝉の、からの身魂を救ひ上げ、神代乍らの霊主肉従の、神の御国を立よこの、二柱神が現はれて、二度目の天の岩戸をば、開く日本の梅の花、四方に薫りて鶯の、谷の戸開けて初春の、鳴く音に優るあはれさを、只白雪の世の人の、解けぬ霊魂を目のあたり眺めて忍び玉の井の、底ひも知らぬ皇神の、深き御心汲み取りて、清まり澄むを松の代の、楽しき時ぞ待ち玉ふ、いづの御魂の畏こけれ。

○さか孔子も悟り得ざりし真理を、覚す高天の大本に、参来集ひて類無き、神の御教を聞人の、身の幸こそは芽出度けれ。曲津の猛き世の中に、心平らに安らかに、勇みて暮す信徒の、心の奥は真寸鏡、光り輝き天地に、貫き徹す赤心の、苔の花の開く世は、千年の松の末長く、朽ぬ宝は万代に、生き死生れ死に生れ、限り無き身も魂線も、栄え/\て皇神の、恩頼を蒙りて、誠の栄えと歓は、月日と共に続くなり。

○きみの為御国の為に身を忘れ、家をも捨て尽す身は、俸給も位階も何も無く、世人の足に踏れつゝ、臣たる道に勤みて、心の限り身の限り、筑紫の端も東路も、南も北も厭ひ無く、神の教を敷島の、底津岩根に搗固め、上津岩根に突凝し、千代万世の礎を、科戸の風の福知山、一宮神社の氏の子の、桐村氏の珍の娘と、生れ給ひし我開祖、綾部神宮の坪の内、神の出口の家に嫁り、世の艮に隠身し、国常立の大神に、久しき間撓み無く、仕え給ひし勲功の、花咲き実る御代と成り、世人の為に竭さるゝ、教御祖ぞ畏こけれ。

○ゆみ張の月の光はやましろの、鞍馬の山に輝やけど、教御祖の御心は、乱れたる世を治めんと、千々の思に村肝の、心の空も懸曇り、木の間の星の遠近と、深山の奥に杖を曳き、岩窟の中に差籠り、斯世を乱す鼻高を、言向和し治めんと、柴の褥に雲の笠、石の枕も厭ひ無く、四人の伴を引連て、善言美詞の神嘉言、心を籠て宣給ふ、其勲功に八街の、醜の曲霊も服従いて、十五の月の有明に、鞍馬の山を立出て、綾の高天へ復命、申し奉りし大僧正、数多の下神引き連て、本宮山に鎮りつ、神の御国に尽さむと、誓いを立し高神の、言葉を栞に帰り坐し、百と十日の其間、一間を閉ぢて入り給ひ、世の神々に神言を、宣らせ給ひし畏こさよ。

Oめしま男島の荒海原を、神の御言を畏こみて、明治は三十三年の、六月八日の未明、上田海潮出口寿美、四方平蔵木下の、慶太郎四人を引連て、雨風強く浪猛き、底さえ知れぬ海原を、小さき舟に身を任せ、勇み進んで出給ふ、教御祖の雄々しさに、波路半ばを渡る頃、海の御神も驚きて、御空を晴し風を和ぎ、波を静めて心安く、送り給ひし尊とさよ。神代の遠き昔より、竜宮島と聞えたる、大海原の無人島、波打寄る磯の辺に、小舟を繋ぎ静々と、上り給へば百鳥の、声を限りに鳴吟び、迎え奉りし時も在れ、若狭の海の波の上に、漂ひ上る天津日の、御蔭も最と麗かに、日の出の神の御姿を、天地四方に光しつゝ、神の出口の出修を、諾ひ給ふ心地して、神の御告の業も了え、翌る十日の夕暮に、月を頭に星を踏み、世継王の山の麓なる、大本指して帰り坐す、出口の御祖の勇ましさ。

Oみづ清き金竜海の島々は、日出る国の雛形と、祝ひ定めて築きたり。日出る国の日の本は、全く世界の雛形ぞ。神倭磐余の君が大和なる、火々真の岡に登り坐、蜻蛉の臀甞せる国と、詔せ給ふも理や。我九州は亜弗利加に、北海道は北米に。台湾島は南米に四国の島は濠州に、我本州は広くして、欧亜大陸其儘の、地形を止むるも千早振、神代の古き昔より、深き神誓の在すなり。豊葦原の中津国、秋津根別の神国は、世界を統ぶる天職を、神代乍らに具えたる、珍の御国ぞ美し国、国の真秀良場畳並る、青垣山に囲まれし、綾の錦の本宮に、斯世を統ぶる皇神の、御稜威も高く四方の国、輝き渡る兄の花の、咲耶この時言霊の、照るや斯時畏こくも、皇大神の御教を、顕はし奉れ大本の、下津岩根に集まれる、心優しき神の御子。

Oしき島の大和島根の礎と、神の撰みし益良夫の、清き身魂と駿河なる、不二の御山に宮柱、太知立て鎮りし木花咲哉姫神の、御言の随に丹波路に、天駆り来し芙蓉坊、瑞の御魂の神代を、明治は三十一年の、雪まだ残る如月の、十日の夜半に奥深き、高熊山に連れ行て、神の御詔を宣べ伝へ、神の柱と経緯の、錦の機を織らさむと、心づくしの兄の神の、教の甲斐や有明の、月を合図に穴太なる、宮の傍の宮垣内、賤が伏屋に帰り行く、神の経綸の奇びなれ。

Oゑらまれし神の柱の甲斐も無し、早二十年を過ぬれど、神の依しの神業の、万の中の一つさえ、為し遂げ得ざる苦しさに、千々に砕くる村肝の、心の空は五月暗、袖に涙の晴間なく、御国に尽す赤心を、雲井に告よ時鳥。玉の御声を待乳山、姿隠して泣き渡るなり。

Oひさ方の天津御空に照る月は、昔も今も変らねど、変り果たる現世の、人の心を悲しみて、夜は寝もやらず只一人、加茂の川辺に彷徨つ、月に誓ひを掛巻も、恐き神の御国をば、元の神代に還さんと、乙女心の一筋に、思ひ浮ベて行水の、流れに沈む月影は、波に砕けて果敢なくも、年も十五の朝野子が、御国を思ふ赤心の、行る瀬無きこそ憐れなり。

Oもとゝ末内外の法を過たず、御国の為に身を忘れ、家を忘れて惟神、神の大道を辿りつゝ、審神者の道に勤しみて、諸々の霊攀夫れぞれに立別け調べ神国の、柱を造る益良雄の、未だ日も浅野王仁の大人、相並ばして葦原の、醜の仇草薙祓ひ、祓ひ清めて国造り、吾大君に奉る、厳の御魂の神勅を、謹み恐み弥遠に、弥広らかに伝え行く、心は清き和知川の、瑞の御魂と現はれて、世人を救ふ神柱の、誉れは世々に流る也。

Oせまり来る国の乱れを治めむと、御国を思ふ大丈夫が、活動く時機を松の世の、東の国に冬小森、国の鎮めと木花の、咲耶の姫の弥固き、千代の常磐の岩下に、深き経綸を駿河湾、富士より高き久方の、天津御祖の日の御子の、御稜威を四方に輝かし、神の御徳を刈碁母の、乱れ果たる武蔵野に、布て迷へる百姓を、彼方の岸に渡さむと、一つ心に太元の、教に尽す赤心は、天の児屋根や太玉の、神の御魂の御幸なり。田畑に植えし種物は、大宣津姫の御幸はひ、世人の生命弥長に、守らせ給ふ豊受の、深き恵は伊勢の海、山田の宮の奥深き、神の経綸の一柱、五伴緒の厳御魂、水野御魂の直くして、雲井に上る十六夜の、月も隈無く照り渡り、曙の烏の勇ましく、天津御空に日の神の、輝き渡り日の御子の、鎮り坐す高御座、千代に八千代に限り無く、射照徹らす天の下、四方の国々平らけく、治る御代の豊本の、瑞穂の国ぞ尊とけれ。

Oすみきりし国常立の大神の、神勅畏こみ謹しみて、明治の廿五年より、一つ心に仕えたる、教御祖と諸共に、神の御教を王仁が、幽より顕に懸巻も、恐こき神の造らしゝ、御国の汚清めんと、二十年余りて言雲の、学びに心砕きつゝ、息艮放両火脹与血濁緯濁縦、輪搦与玉濁水火続根凝濁水渦巻、浮水火清水起降文向差別吹凝胞衣発、空水割別和回月始搦回日諸瀬洲、京の都の九重の、花咲く春を松の代に、四十余八文字の生御魂、揃えて四方の国々を、ミロクの御代に進めむと、尽す日本の雄心は、一つに成て金竜の、生島々の神社、中にも別けて大八洲、天の岩戸の頂きに、真木の柱の弥高く、梅田の薫り芳ばしく、小松林の弥繁く、秋の紅葉の錦織り、澄渡りたる十六夜の、月に心を照しつゝ、神霊鎮座の大祭典、時も吉田に稔りたる、千五百の秋の八束穂や、山海河野種々の、御饌献り一向に、今日の生日を祝ひつゝ、八雲の琴の音も清く、天に座神国つ神、千五百万の神等も、集まり坐して賑敷、御祭り終えし勲功は、世の大本に信従し、清き身魂の撓み無く、道に尽せし報ひぞと、代々に伝へて芳ばしく、咲哉木の花直日嬢、御代の一の大二に、誉も竜の宮の棟、十曜の星のキラキラと、月日に照りて照妙の、綾部に錦飾る世を、松間の長き鶴の首、亀の齢の万世の、固めの基と素盞嗚の須賀の新宮八雲立、出雲八重垣妻ごみに、八重垣造る其八重野垣、瑞穂の国の中国の、天皇の大稜威、四方に轟く八雲琴、其音も清く澄渡り、天地四方に響きけり。

O京浪花東京駿河大和路に、神の柱を配置て、二度目の天の岩屋戸を、開く常磐の松の代の、国常立之皇神は、古き神代の初発より、隠身坐して幽世と、現つの国の身魂をば、最と詳細に取調ベ、天津御祖の大神に、奏し給ひて畏こくも、ミロクの神代に造らむと、思は胸に三千歳の、溢れて茲に神柱、出口開祖の身体に、鎮り坐て万世の、国の固めの神勅を、或は口に或は手は、写して世人導きつ、曲の集える大江山、鬼も大蛇も言向けて、三段に分り、霊魂をば、目鼻を附けて安らけき、常磐の御代を待乳山、鳴く郭公血も涸て、叫び給ふぞ尊とけれ。「神霊界」大正七年一月号 

 

こくばかりか亜米利加までが 末に日本を奪る企画、金と便利に任せつつ

Lに亜米利加、北には露西亜、前と後に敵ひかへ 四方海なる日本海

う球につづく台湾澎湖島 御国に遠きこの島に 心を配れ日本人(やまとびと)外国魂のここかしこ、国売る曲の多くして、主人の留守の間鍋たき、柱を鼠すカミばかりヤンキーモンキー騒ぐとも、降る雨リカを防ぐよしなし

に大蛇 狼よりも恐ろしき、異国魂の奸計は、口に蜜をば含み宛、尻に剣持つ蜂の如、大砲小砲の兵器を、残らず反古の紙と為し、尻の穴まで見済して、時待つ時の火車を、御国の空に轟かし、掠め取らんと曲津神、企みは実にも良けれども、日本の国は昔より、神の御幸ちの強き国、人は三分に減るとても、神の身魂は永遠に続く常磐の神国ぞ、異国魂の世の末と、成り定まりし幽世の、神の経綸も白人の、世の終りこそ憐れなりけり。 

ん合の国の軍は強くとも、心は割れて四ツ五ツ、いつか勝負の果も無く、力は既にイングリス、艮に以太利て雨りかの、フランス跡に地固めの、望みもつきてカイゼルの、甲斐なき終り世の終り、金も兵糧も尽き果てゝ、互に臍を噛みながら、猶ホ凝りづまに向きを替ヘ、良き支那物を奪はんと、命限りに寄せ来る、其時こそは面白き、茲に仁義の神の国、豊葦原の足に掛け、蹴え放ららかし息の根を、絶ちて悪魔を絶滅し、世界一つに統べ守り、祭政一致の神政を、天地と共に楽まむ。 

 

の国に落行く霊魂を救はむと、厳の御魂の大御神、瑞の御魂と諸共に、綾の高天に現はれて、竜宮館の渡し場に、救世の船を浮べつゝ、待たせ給へど烏羽玉の、暗に迷ヘる人草は、取り付嶋も荒塩の、塩の八百路の八塩路の、浪に漂よい迷ひつゝ、沖の彼方ヘ走せ行くを、救いの船に棹さして、呼ベど叫ベど不知火の、浪のまに/\隠れつゝ、海の藻屑と鳴戸灘、危ふき渦に近寄りて、行衛も波の底の国、流れ行くこそ悲しけれ。 

 

ちこちの寺の金仏、金道具、釣鐘までも鋳潰して、御国を守る海陸の、軍の備えに宛つる世は、今眼のあたり迫り来て、多具理に成ります金山の、彦の命の御代と化り、下国民の持物も、金気の物は金火鉢、西洋釘の折れまでも、御国を守る物の具と、造り代えても足らぬまで、迫り来るこそ歎てけれ。くに挙り上は五十路の老人より、下は三五の若者が、男、女の別ち無く、坊主も耶蘇も囚人も、戦争の庭に立つ時の、巡りくるまの遠からず、遠津御神の造らしゝ、御国を守る兵ものと、日本心を振起し、伊都の雄猛び踏み健び、厳のころびを起しつゝ、海往かば水潜しかばね山往かば、草生す屍大君の、御為に死なむ徒らに、閑には死なじ一足も、顧みせじと弥進み、いや迫りつゝム山の尾に、追伏せ散らし川の瀬に、追払ひつゝ仇軍、服従え和して浦安の、御国を守れ秋津人、現津御神と大八洲、国知食す天皇の、高き恵みに酬えかし、日本島根の神の御子。「神霊界」大正七年一月号 

 

『いろは歌』の中の予言と思われる部分<一部のみ>である。今次の大戦を体験した人ならば やの項などあまりになまなましくてこれが果たして大正初期に予言されたことかと目を疑うであろう。また り の項などでは琉球・台湾・膨湖島の何やらあやしい気配を予言し、「降る雨リカを防ぐ由なし」と断じて、天皇や大日本帝国の権威も及ばぬことを知らせる。 をや れの項の後半は一見日本の勝利の予言かに見える。しかし他の項と照らし合わせれば、これが当局に対する隠れ蓑であることは言うまでもない。